
ナイロン610は、従来のナイロン6に比べ、吸水率が低いという特徴が有り、湿潤時の物性変化が小さく、寸法安定性に優れる素材です。

このナイロン610の特長を利用した繊維素材は、繰り返し洗濯しても、シワや型崩れしにくい特長があります。
東レ合繊クラスターではこの特長と様々な繊維加工と組み合わせた商品展開を行いました。
繊維加工におきましても環境に配慮した薬剤や樹脂を選定し、「環境負荷の軽減」を取り込んだものづくりを進めています。
植物は光合成で大気中のCO2とH2Oを取り込み成長します。
植物由来ナイロンを使用後、ごみとして燃焼する発電をしても、植物起源のCO2は大気へ還るだけで、再び植物の栄養源となり、地球規模で炭素循環「カーボン・サイクル」しています。
炭素循環「カーボン・サイクル」のイメージ

ナイロン610(ろくじゅう)は、セバシン酸とヘキサメチレンジアミンから合成されるナイロンポリマーです。
セバシン酸は、トウゴマと呼ばれる植物から抽出したヒマシ油を精製しているため、ポリマーの植物化度は60%になります。